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安倍総理の発言を AI に要約させたらこうなった

国会マニアにはお馴染みだろうが、安倍総理の答弁は、聞いていてもよくわからないが、議事録で読むとさらにわからないことで有名だ。

そもそも、最初の質問については、福島委員の質問だろう、こう思っておりますが、法律を潜脱していて、脱法的な疑いがあるわけですよ、そういう中でということで私に疑いをかけるようなことを言われたので、私が、誤解を与えるような質問の構成なんですがと言って、今例に挙げられた答弁をしたのでございますが、その後の、いわばそれからしばらく後の平成二十九年三月二十四日には、既にこう一年以上前に答弁をしているわけでございます。

平成30年5月30日 代表質問  安倍晋三総理大臣

「いわばそれからしばらく後の平成二十九年三月二十四日」 というのは一体なんだろうか。 我々は日々苦戦している。

 

さて、何やらAIで文章を要約してくれる素晴らしいサービスが出来たようなので、試しに代表質問を三行に要約してもらった。

IMAKITA Document Squeezer

 

枝野幸男立憲民主党代表の発言も合わせて三行に要約している。

平成30年5月30日 国家基本政策合同審査会(代表質問) 3行で要約バージョン

枝野幸男代表(立憲民主党)

総理は、昨年二月十七日の衆議院予算委員会で、私も妻も一切、この認可にも国有地払下げにも関係ないわけでありまして、私や妻が関係したということになれば、これはまさに私は、間違いなく総理大臣も国会議員もやめるということははっきり申し上げておきたいとおっしゃいました。

ところが、月曜日の予算委員会を聞いておりますと、どうも、金品の授受がないなど、贈収賄に当たらないから問題がないかというようなことをおっしゃっているようにも聞こえる御発言がありました。

贈収賄などに該当すればもう総理大臣や国会議員をやめるのは当たり前の話でありまして、一年以上にわたって、限定なく、関係していたらやめると言ったことを前提に議論してきたというのにもかかわらず、どうも昭恵夫人が一定の関係をしていたことをうかがわせるような材料が出てきたら急に金品や贈収賄のような限定を付したとすれば、それは、一般にはそういったことをひきょうな行為といいます。

安倍晋三総裁(自由民主党)

枝野さんは、急にこの前、二十八日に、私が定義を、私がかかわっていればというかかわりについて、急に、定義、前提条件を急に二十八日につけたのではないかという御質問であります。

その後、三十年の二月二十八日も同趣旨の答弁をしておりました。

まず、枝野委員にも、今までの私の答弁をしっかりと確かめていただきたい、その上に言葉を選んでいただきたい、こう思う次第でございます。

枝野幸男代表(立憲民主党)

そして、問題は、金品の流れ等があったかなかったか、それはこの問題の本質なのでしょうか。

これは、金品の授受がなければ問題ないのか。

その私人になぜか公務員の方がおつきでついていること自体が、そもそも一般的に言えば問題でありますが、その公務員である谷査恵子さんを通じて財務省に問合せをかけている。 

安倍晋三総裁(自由民主党)

今、枝野委員が言われた森友学園の問題の本質というのは、そういうことなんでしょうか。

この問題の本質というのは、そうではなかったはずであります。

そして、その夫人付がこういう問合せに対応するのがどうかということでございますが、これについては、確かにそれは、私の事務所に、個人の事務所に回していただければ、そちらからこういう制度的な問合せに対しては制度的なお答えをさせていただいた、その方がよかったかもしれない、こう思うわけでございます。

枝野幸男代表(立憲民主党)

その知り合いの方から、社会福祉法人同様、優遇を受けられないかと総理夫人に照会があり、当方から問い合わせいただいたものとあって、この文書によれば、総理夫人に対して照会があった、その総理夫人が、いや、これは何とかならないと言ったのかどうかわかりませんが、総理夫人に対する照会を谷さんが勝手に見たりすることは基本的にないはずですから、総理夫人が問合せを谷査恵子さんにかわってしていただいたというのは文書が残っているんです。

そして、これは、仮に贈収賄等に当たっていなくても、総理の夫人である、そして私人である昭恵夫人がこうした影響力を行使した、しかも財務省に記録が残っているということは、総理夫人がこの問題にコミットしていて、しかも優遇を受けられることを希望しているのではないかということは全財務省が知り得る状況にある中で、あの異例の値引きが行われた。

そして逆に、これが本当だったら、つまり、総理も知らないところで、総理のお友達が理事長をしている学校が総理の名前を勝手に使って、そして物事を都合よく進めるために利用した、総理は利用された側ということになります。

安倍晋三総裁(自由民主党)

まず、財務省から出てきた文書について一方的な批判がありましたから、それにもお答えをさせていただかなければなりません。

それは、先ほどこれは申し上げていることでもございますが、妻に対しては、もうこれも何回も国会でお答えをさせていただいておりますし、今の同じ御批判に対しては、さきの予算委員会でも、私から、あるいは財務省からも既に説明をさせていただいていることでありますから、しかし、またそういう御指摘がございましたから、これはお答えをさせていただかなければなりません。

そして、加計学園につきましては、まさにこれは、もう既に何回も申し上げておりますように、指摘をされていた日にちには私は会っていないということは申し上げたとおりであり、また、加計理事長もそう発言をされているところでございます。

 いかがだろうか。ようやくはわかりやすいのだが、これでもなんかよくわからない気もするので、今度は一行に要約した。

 

平成30年5月30日 国家基本政策合同審査会(代表質問) 1行で要約バージョン

枝野幸男代表(立憲民主党)

ところが、月曜日の予算委員会を聞いておりますと、どうも、金品の授受がないなど、贈収賄に当たらないから問題がないかというようなことをおっしゃっているようにも聞こえる御発言がありました。

安倍晋三総裁(自由民主党)

まず、枝野委員にも、今までの私の答弁をしっかりと確かめていただきたい、その上に言葉を選んでいただきたい、こう思う次第でございます。

枝野幸男代表(立憲民主党)

これは、金品の授受がなければ問題ないのか。

安倍晋三総裁(自由民主党)

この問題の本質というのは、そうではなかったはずであります。

枝野幸男代表(立憲民主党)

その知り合いの方から、社会福祉法人同様、優遇を受けられないかと総理夫人に照会があり、当方から問い合わせいただいたものとあって、この文書によれば、総理夫人に対して照会があった、その総理夫人が、いや、これは何とかならないと言ったのかどうかわかりませんが、総理夫人に対する照会を谷さんが勝手に見たりすることは基本的にないはずですから、総理夫人が問合せを谷査恵子さんにかわってしていただいたというのは文書が残っているんです。

安倍晋三総裁(自由民主党)

それは、先ほどこれは申し上げていることでもございますが、妻に対しては、もうこれも何回も国会でお答えをさせていただいておりますし、今の同じ御批判に対しては、さきの予算委員会でも、私から、あるいは財務省からも既に説明をさせていただいていることでありますから、しかし、またそういう御指摘がございましたから、これはお答えをさせていただかなければなりません。

やってみた感想

AIの精度はかなりすごい。だいたい文意がわかる。ただ、一行にしても引き伸ばし感が出る総理の最後の返答はやはり最強である。

そのうち、普通の文章を「そのうち」「いわば」「何度も申し上げていることですが」などで水増しして文字数を増やすエンジンを実装して対決したい。

 

最後の回答、原文はこれ。

まず、財務省から出てきた文書について一方的な批判がありましたから、それにもお答えをさせていただかなければなりません。それは、先ほどこれは申し上げていることでもございますが、妻に対しては、もうこれも何回も国会でお答えをさせていただいておりますし、今の同じ御批判に対しては、さきの予算委員会でも、私から、あるいは財務省からも既に説明をさせていただいていることでありますから、しかし、またそういう御指摘がございましたから、これはお答えをさせていただかなければなりません。
 妻は、何度か留守番電話に短いメッセージをもらいましたが、土地の契約に関し具体的な内容については全く聞いていないということはもう何回か申し上げたとおりであります。
 そして、優遇を受けられないかと総理夫人に照会という件は、あくまでも籠池氏側が夫人付に宛てた手紙に書かれていたわけであります。そして、それに対してどのように理解をしたかということについては、先般、二十八日に、理財局太田局長から、このいわば文書を書いた者から聞いたその趣旨について御説明を既にさせていただいているわけでありまして、今申し上げたこととまさに趣旨は同じであるということでありました。
 ですから、それを殊さら、自分が、いわば積極的に持っていこう、政府や、あるいは私や、私の妻にこの問題を持っていこうということを考えるから、いわば本当の本質からどんどんそれていくわけでありまして、あくまでも、最初申し上げましたように、なぜこれはああいう値引きがされたかということをしっかりと突き詰めていくことが大切であって、そして、今それは財務省においてしっかりと調査をし、そしてまた、あるいは、今検察当局によって調べがなされているんだろう、こう思うところでございます。
 そして、加計学園につきましては、まさにこれは、もう既に何回も申し上げておりますように、指摘をされていた日にちには私は会っていないということは申し上げたとおりであり、また、加計理事長もそう発言をされているところでございます。その後、どういう経緯でああいうものになったのかということについての加計学園からの話もあり、また今治市からもあったわけでございます。
 ただ、この問題については、まず見失ってはならない視点は、私たちが何をやろうとしていたかということでありまして、獣医学部が五十年間もやはり新設されなかったのはおかしいということであります。(発言する者あり)