【予算委員会】安倍首相の全日空ホテルを巡る答弁が破綻(N日ぶりN度目)。国会は未知の世界へ
昨日の全日空ホテルを巡る答弁は、ついに一日の答弁の中で論理的な整合性が取れなくなり、大変注目を集める事態となっている。簡単にまとめる。
「この七年間にございません」
辻元清美議員から王手かかりました。「全日空ホテルに文書で問い合わせました」「2013年からの7年間、総理は3回、全日空ホテルで桜を見る会を開催」「宴会・パーティにおいて、見積もりら明細・請求書を発行しなかったケースはありますか?との質問に、〈一件もない〉と、全日空の回答です」。 pic.twitter.com/QQNH6iq5Jg
— 加藤郁美 (@katoikumi) February 17, 2020
辻元清美議員「全日空ホテルからは宛名が空欄の領収書は発行されてないのでは」
— にゃん吉 (@nyankichi_uiy) February 17, 2020
安倍首相「全日空側は宛名無しの領収書を発行した」
辻元議員「ホテルに『主催者が政治家及び政治関連の団体である事から対応を変えたか』と聞いた。ホテル側は【ございません】と回答した」
もう詰んでんじゃん、安倍 pic.twitter.com/5l5ngKZEOk
午前、辻元委員が、ANAインターコンチネンタルホテルへの問い合わせの書面を明らかにした。
- この書面は、明細書は必ず主催者に発行すること
- どのようなケースでも、宛名のない領収書は発行していないこと
- 主催者からもらわず、一人ひとりから会費を集めることはないこと
を明らかにしている。
「辻元議員は一般論」
午後、総理は問い合わせを行い、
安倍さん事務所がホテルに確認したその回答を答弁する場面。ホテルが回答したのは「一般論としてお答えした」という部分だけで、ほとんどは事務所の説明に聞こえる。 pic.twitter.com/VxgiUWhhqZ
— gunswake (@gunswake) February 17, 2020
総理は午前中には「宛名のない領収書を発行したことは間違いない」と主張していたが、午後には「上様、と記載することがあった」と主張を変更した。
しかし、電話での問い合わせに関しては、どのような文脈で回答されたものかわからないため書面での解答を要求。しかし、安倍総理はこれを拒絶し、審議は一時中断するなど大荒れとなった。
衆院予算委
— 但馬問屋 (@wanpakuten) February 17, 2020
小川議員
「辻元議員にホテル側が出したのが『一般論』であり、『個別論』と言うなら、ホテル側に書面でもらって、委員会に提出して」
安倍首相
「書面で出す考えはない。私が責任を持って述べている。信用できないと言って書面を求めるのは要求が強い」
文書主義を知らない行政の長😩 pic.twitter.com/1jUU7DBxn3
「主催者に対して明細書を提示しないケースはない」と明言
安倍首相の「明細書の発行は受けていない」との答弁に関し、「弊ホテルとしては、主催者に対して明細書を提示しないケースはないため、例外はないと理解している」
また、各社の取材に対しても、安倍事務所への回答と国会答弁が違うとの回答が得られている。
ですね。 pic.twitter.com/Q59cy1uEGA
— ルー (@looper_ibi) February 17, 2020
ということで、すでにこの時点で安倍総理は倒れている(答弁不能に陥っている)と考えるのが妥当ではあるが、これまでも論理的、かつ一般常識的に反した答弁を繰り返してきた安倍総理だけに、どのような答弁を繰り出してくるのは、実に注目である。
辻元議員の問い合わせに動揺したのか、電話での問い合わせで「あくまで一般論」「上様と書くことはある」という回答を紹介したものの、冷静に考えればこれらは、「宛名のない領収書は発行していない」「例外はない」と回答されている以上、全く意味がなさない。
反論されることも十分考えられたのに、議事録に残る国会答弁としてはお粗末極まりないものだ。
ちなみにどうでもいいが、昨日の答弁に関しては概ね予想があたった。あたったところでなにか意味があるかと言うと、特に意味はない。
予想
— 平河エリ@読む国会 (@yomu_kokkai) February 17, 2020
「全日空ホテルに特定の会についての領収書発行について、個別の問い合わせに答えることがあるのか、と伺ったところ、個別に答えることはないのと回答を得ました。先程のご回答は安倍事務所についてどうだったのかということについて、の回答ではないと承知をしています」
そんな私がする今後の安倍総理の答弁の予想としては、
- 「すでに答弁しているとおりでございます」
- 「私は色々と忙しいんですよ」
- 「いちいち、書面で出す必要はないわけでありまして」
- 「私があたかも嘘をついているかのような印象操作はやめていただきたい」
- 「私が総理大臣として答弁したことを信じられないなら、議論にならない」
あたりで押し切るのではないか、と考えている。まあそれを押し切っていると呼べるのかは不明だが……。これから行われるのは一般質疑であり、しばらく総理入りの質疑はないだろうが、締めくくり総括質疑までに果たしてどのような答弁が出てくるか、注目だ。