【新型コロナ】岩田健太郎氏の発信により、ゾーニングなど検疫・隔離に関わる様々な問題点が明らかに
感染症専門医の岩田健太郎氏が、クルーズ船ダイヤモンドプリンセス号の検疫の実態を明らかにしたことにより、様々な反応があった。
感染症専門医、岩田氏からの動画による指摘が拡散(現在は削除)
ダイヤモンド・プリンセス号に乗船した感染症専門医 「感染しても不思議じゃない悲惨な状況」
ちょっと短期的にいますが意思決定ができない。厚労省の言うことを聞くイエスマンだけが中にいることを許されます。 https://t.co/vAA3WFkZRf
— 岩田健太郎 (@georgebest1969) 2020年2月18日
ダイヤモンド プリンセス号に乗り込んで、その余りにも酷い感染症対策を動画で知らせた岩田健太郎に対して、俺の許可を得ないで、勝手に乗り込んでけしからんといったことを、厚労省の橋本岳副大臣がいっていますが、国民の健康より自分の面子が大事な厚労省副大臣って何ですかね。
— 池田清彦 (@IkedaKiyohiko) 2020年2月19日
これで、神戸大の岩田教授が本当に船内に入っていたこと、そして、下船を命じたのは橋本副大臣であることが確定したと思います。あとは、乗船した岩田教授が見た現状の数々が事実であるかどうか、厚労省として説明すべきです。その事実の是非は、その後で結構です。 https://t.co/PublNAHsXR
— 寺田 学 (@teratamanabu) 2020年2月19日
厚労省技官からの事実確認が投稿される
岩田健太郎教授をダイヤモンドプリンセスに招いたと思われる方(高山義浩氏: 厚生労働省の技術参与、感染症医)の説明がFacebookにアップされています。内容の精査は必要ですが、冷静かつ客観的な記述だと感じますので、参考までリンクを貼っておきます。https://t.co/31AoodJGwH
— 玉木雄一郎 (@tamakiyuichiro) 2020年2月19日
岩田教授が感染防止のことしか考えてなくていろいろと組織や現場を引っ掻き回したのはおそらく事実なんだろうけど、高山義浩氏のFBからわかることは、その時のクルーズ船内は、おそらく感染防止以外の目的のために組織や現場が運営されていた。
— たりちぱ@・x・@ノ (@tari_tipa) 2020年2月19日
岩田先生と高山先生の説を整理すると実は同じことを言っている。
— 暁のうた (@hitomaroaka) 2020年2月19日
「船内の感染症対策は不十分」だ。
高山先生は、不十分でも現場は頑張っている。岩田先生は、致命的な欠陥が多過ぎる。
対策が不十分なのは両者認めている。
あとは国が万全を期すため支援をする段階にきている#岩田先生#高山先生
高山先生は「実際はゾーニングはしっかり行われています。完全ではないにせよ」とお書きになっていますができてなかったのは事実でよって感染の危険を強く感じました。派遣前「クルーズ船の中の本部を外に出すようぜひ進言してほしい。私も何度も主張しているのですが」とおっしゃったのが高山先生です
— 岩田健太郎 (@georgebest1969) 2020年2月20日
橋本厚労副大臣、ゾーニングの実態についてツイートする
https://twitter.com/ga9_h/status/1230317966144630785
この手前(写真撮ってるとこ)が清潔不潔が完全にクロスするゾーンになる、ということがおわかりいただけますでしょうか。 https://t.co/ICBy9nBBYx
— 岩田健太郎 (@georgebest1969) 2020年2月20日
橋本副大臣を泳がせて船内の写真をバンバン上げさせた方が良いのかもしれない。あの、どう見てもゾーニングされていない清潔ルート&不潔ルートの写真にせよ、本人は大真面目なのだろうが、傍から見れば内部告発にしか見えない真実は、どんどん衆目に晒されるべき。まして死者も出た今となっては尚更。
— 異邦人 (@Narodovlastiye) 2020年2月20日
「清潔ルート」と「不潔ルート」が奥でつながっているように見えるのですが…。
— 神庭亮介 (@kamba_ryosuke) February 20, 2020
「内部告発ありがとうございます」のリプが哀しい。 https://t.co/6ucEM8sAJ8
様々な改善がなされた模様
そもそも自衛隊は、クルーズ船「ダイヤモンドプリンセス」号の各種支援に関して、防護区分ごとに厚労省が定めた防護基準よりも安全サイドに立った防護をしてきましたが、防護区画そのものに対する疑念が呈されたため、その虚実は不明ですが、隊員の安全を考慮し、本日より、防護基準を引き上げました。
— 河野太郎 (@konotarogomame) 2020年2月19日
【教授「船内改善したと聞いた」】https://t.co/WWuuZMa497
— Yahoo!ニュース (@YahooNewsTopics) 2020年2月20日
クルーズ船内での新型コロナウイルス対策に不備があるなどと指摘する動画をインターネット上で公開した岩田健太郎・神戸大教授が会見。動画を今朝取り下げた理由について「船内の状況が著しく改善されたと聞いた」。
予算委員会でもコロナの議論
【#予算委員会】#大西健介 議員🗣️
— 国民民主党 応援アカウント (@dpfp_follow) 2020年2月20日
「下船された方達が今は陰性でも陽性になる可能性もある。公共交通機関を使って帰宅させて大丈夫なのか?」
「自宅待機をお願いするということはできないのか?」#国民民主党#国会中継#kokkai#新型コロナウィルス pic.twitter.com/uG4WYmfBj6
クルーズ船の感染予防対策 同様ケースの対応検討へ 厚生労働相 新型コロナウイルスの感染拡大をめぐり、加藤厚生労働大臣は衆議院予算委員会で、集団感染が起きたクルー https://t.co/arQmMqSx9q
— チャムチャムニュース (@chaaaa001) 2020年2月20日
岩田さんの訴えが100%正しいかはともかくとして、政府や専門家を含め、その指摘そのものが間違っている(対策は万全である)という反論はない。
「根回しもせずにかき回したら現場が混乱し恐怖が煽られる」というのは一理あるものの、岩田氏の指摘のあとにどんどん情報が出てきた結果、クルーズ船の素晴らしいゾーニングについても我々は知ることはできたわけで、とにかく現場が頑張ってるいるんだから批判されないよう情報は隠しておこう、というのは極めて対応としておかしいのである。
この問題は、指揮命令系統の混乱、専門的知見の軽視、「現場が頑張って、すべてベストを尽くしているはずだから外からの指摘は必要ない」といういつもながらの日本的失敗のパターンを踏襲しているように見える。
「日本人はすぐ責任論を言いたがる」という意見があるようだが、
私から見ると、「万事うまく行っている」ことにしたがるプレッシャーから、現場がトライアンドエラーができず、結果として「いい報告を信じた上層部」と「失敗を隠蔽した現場」構造になってしまい、本来責任を取るべき人が責任を取らずに現場が詰腹を切らされる。
こういう構図があるのではないか。
(副)大臣に専門的知見はない。だから、今ゾーニングに無知を晒してしまうのはやむを得ないことだと思う。致命的なのは、橋本副大臣が、ダイヤモンドプリンセスの権益は全く問題ないという報告を何らかの形で受けていたからこそ、投稿したのだろうということだ。
つまり、問題点が何で、それがどのように改善されているのか、そういったことが全くできてないということになる。
現状をしっかりと把握し、治すべきところは治し、結果が出なければ責任を取り、十分でない点を認め、何かあれば自分の首を差し出す。これができないなら、単なる素人が意思決定に関わる意味は欠片もない。大臣・副大臣が責任を取る腹を決めなければ、下は正確な報告もできない。
いずれにせよ、岩田氏の発信により、様々なハレーションが起き、ゾーニングなど様々な問題点が明らかになった。
全員が粛々と頑張っていればなんとかなる、という日本的な神話を捨て、結果にフォーカスして政治を評価するべき時が来ているように思う。