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日本青年会議所の「メディアリテラシー向上アカウント」は、Twitterの政治広告なのか

Twitter Japanが日本青年会議所と提携し、「リテラシーとモラル」を教育させていくためのパートナーシップを結んだ、というニュースがネットで取り上げられた。

実はこのアカウント、なぜかフォロワー数が50くらいしかないころから公式認定されていて、最初に見かけたときにちょっとびっくりした。大きめの広告出稿でもあるのだろうか、と思っていたら今回の提携が発表された。

 

Twitter が発表

 

アカウント開始早々、「○○が発狂」というツイートをRT

 

その後軌道修正?

 

政治広告 or not

私がどうにもわからないのは、高須院長と産経ニュースをRTしかしていないこのアカウントが(高須さんや産経新聞が悪いわけじゃないけど)一体どのようにメディアリテラシーの向上に役に立つのか、Twitterから何の報告もないことだ。

 

普通こういったパートナーシップは、すでに存在するコンテンツがメディアリテラシーのために有益であるという前提のもとに行われるもので、ピカピカの新品アカウントを「これからつぶやくのでフォローしてください」というのはかなり異例ではないか。

つまり、メディアリテラシー(これ自体も何を意味しているのか不明だが)を高めるために、すでにそういった活動をされていることが知られている団体をパートナーに選ぶべきである。

 

個人的に思いつく唯一の解答は、これが広告出稿やブランディングと結びついたキャンペーンの一環である、というものだ。

しかし、今回Twitterは「Twitter 政治」というアカウントを持って「フォローしてください」とまで主張しているわけで、もしかりにこれが何らかのビジネス的判断であるなら、昨年Twitterが政治広告を禁止したこととの整合性が取れないのではないか。

Twitterが正式に政治広告を禁止 | TechCrunch Japan

 

もちろん日本青年会議所を一概に批判するものではなく、現役JC(支部によってカラーが全然違う)の方でお世話になっている方はたくさんいる。

が、日本青年会議所が、メディアリテラシーや報道の公平性目的とした団体ではなく、その中核となる思想信条はかなり明確に保守系とつながっていることもまた、事実だ。

 

いずれにせよ、オフィシャルなパートナーシップである以上、Twitter社はより詳しい説明をする必要がある。今のところ我々が学べたのは、どうやら当該アカウントの担当者は、まだまだメディアリテラシーについて学ぶべきことがある、ということくらいだ。